消耗品

個性的で欠落した人間を描いている筈の矢沢あい作品に共感して泣いたりしながらそれでも本能的にどこか違うここが私の居場所じゃないという疎外感を感じながら生きてきた。専門学生になりたかった。なれなかった。憎しみながら羨ましかった。私の人生から一番遠い人達をシャットアウトして私の人生から消したのに、その人達がマーキングした芸術に私は今殺されている。どこにもない。どこにも息出来る場所がない。息をしたくて芸術に縋ってきたのに創り続けてきたのに。きっと何も届かないね。刺さらないね。苦しいね。ヴィヴィアンウエストウッドを着たかった。ピンクの髪の毛にしたかった。タトゥーを入れたのに股を開いたのに私はどこにも行けなかったね。汚れて、くたびれて、消費されるだけの。消耗していくだけの。いつも殺意が湧く。どうにもできなかったこととか。無力だったこととか。私が全員お前らを生きて殺したかったのに私のことを殺してしまった。ずっとずっと私はバラバラ。私は私になってみたかった。愛されたり愛したり王子様のキスがほしいだけだったね。ばいばい。